マーケティングにおけるロゴの重要性をプロのWEBディレクターがお伝えします

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最終更新日:2021/05/24

ホームページの制作に着手するにあたり、写真素材とともにロゴのデータもご提供いただくのですが、データとしてないという場合もあれば、そもそもロゴが無いというケースも多々あります。

なんとなく同じような雰囲気の書体やマークをロゴとして使いまわしているといったケースです。

これでは、御社のブランドは作れません。

マーケティングにおけるロゴの重要性をWEBディレクター的視点でお伝えします。

ロゴが無いとブランドが作れない

例えば会社名が「株式会社中島製作所」や「中島法律事務所」だとします。

(中島は私の苗字です。実際に同名の会社はあるかもしれませんが、一切の関係も他意もありません。あくまでサンプルです。)

お客さんが認識できない

名古屋を本拠地として運営し、業務拡大で東京に進出したとします。そこで東京駅に宣伝のための看板を出しました。

名古屋のお客さんが大勢いて、その人たちがその看板を目にして「おお、東京にも進出したのか!頑張ってるな!」とはなりません。

同名の会社はたくさんあるでしょうから、同名の別物としか思いません。

しかしロゴがあれば、たとえ同名の会社名や事務所名であっても「あの会社だ」という風に認識できます。

名古屋-東京間で例を出しましたが、同じ名古屋内でも同様のことがおこるかと思います。

全てのデザインの方向性が決まらない

ロゴにはその企業のビジュアルイメージ要素もたくさん詰まっています。

まず色

楽天というと何色が浮かびますか? ユニクロは? UFJ銀行は? 三井住友銀行は? 全日空(ANA)は?

それぞれ「ユニクロ=赤」のようなイメージが浮かびます。

企業のブランディングに色はとっても重要な役割を果たします。

ロゴにはその会社のキーカラーが使われています。ホームページでも印刷物でも、そのキーカラーを軸に配色を展開します。

ロゴでは赤が使われているのにホームページでは青、印刷物では緑 のような色の使い方はよほど何か理由が無ければしません。 というかほとんどないでしょう。

また、仮に赤だとしても、カラーチャートで正確な赤を使います。

ロゴを適当に扱っている企業さんでは、「赤」といっても、ワードやエクセル、ペイントツールなどで適当それっぽい赤を選択して利用している というようなケースを多く目にします。

例えば赤いロゴで代表的な企業さんとして

  • 三菱UFJ銀行
  • 楽天
  • ユニクロ
  • トヨタ
  • JAL

の赤を見てみます。

※本当はロゴも一緒に掲載したかったのですが、各社ロゴの利用にも規約があるためここではロゴ自体は掲載しておりません。

企業名とその横にRGBカラーコードを記載しています。

これを見ていただくとわかるように赤にもいろいろな赤があります。ここでは5例しか掲載しておりませんが、本来無数の赤があります。

適当に「赤」とするのではなく、カラーコードから完璧な赤を使用します。

ロゴの赤が#ff0000 だった場合、ホームページの見出しや印刷物のアクセントなどに全く同じ#ff0000 を使用します。「似たような赤」を使用することはありません。

使われている書体で、その組織のイメージの方向性が見える

書体にはざっくりと分けて

明朝、ゴシック、手書き風 とあります。 ロゴの文字にどの書体を使っているかで、その企業さんのイメージの方向性がだいぶ見えてきます。

例えば明朝体を使っている場合、高級感を持たせたい、和や伝統を感じさせたい、知性を感じさせたい

ゴシックの場合、柔らかさやポップさ、モダンを感じさせたい

手書き風の場合、その手書き風の雰囲気

といった具合です。

例えば、ロゴで明朝を使っている場合、サイト全体のフォントでも明朝を使ったり、見出しは明朝にしたりといったデザインの方向性が考えられます。

手書き風で可愛らしいロゴなのに、ホームぺージでロゴ以外の箇所を明朝にする ということはありません。

このように、ロゴ一つからその企業さんのビジュアルイメージの方向性はいろいろとつかめていきます。

こうして色も形も完璧に同じロゴを徹底的につかい、また、WEBや印刷物、看板などでも、そのロゴを軸としたカラー、デザインを徹底的に踏襲していくことで、だんだんとビジュアル的な企業イメージができていきます。

ロゴが無いと、そもそもビジュアルイメージを作ることもできず、ブランドを作ることもできません。

カッコつけた意味で「ロゴが必要だ」という訳ではなく、自社のイメージを作るためにもぜひロゴは作るようにしてください。