ホームページで集客できない

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最終更新日:2023/10/16

ホームページはつくってアップすれば集客できると思われる人はだいぶ減ってきました。
「何もしなければ、そりゃ集客できないわな。」と

しかし、ちょっとしたテクニックを知ってればそれで集客できる。
検索エンジンで上位に表示されれば簡単に集客できる。
そしてその検索エンジンでも「テクニック」を知っていれば簡単に順位はとれる。と思われていることは今でも結構あります。

「上位をとりたいからページの上の方にキーワードたくさん埋めといてよ。それでいけるでしょ。」と

それが僕たちのテクニックでしょ。と。

少し前ですが、ウェブコンペのお誘いがありました。

数十社の会社があつまり一つの会社を作っている企業さんです。

「これからはやっぱりウェブの時代だから、ホームページを作ってそこから集客したい」というど真ん中のお考えです。

コンペ前のヒアリングで「検索エンジン対策はどうするか?」「プロモーションはどうするか?」「SNSはどうするか?」「オウンドメディアなどの自社コンテンツの更新はどうするか?」ヒアリングしましたところ、

  • リスティングなどの広告はしない。
  • SEOで順位はとってくれ。でも費用は一切かけない。テクニックで何とかしてくれ
  • ページ数は10ページくらいでいい。
  • SNSはやりたいけど、自分たちで更新はしたくないし、そこにお金もかけたくない。
  • 自社サイトの更新も自分たちではやりたくない。

プロなんだから何とでもできるでしょ。

ウェブはまだまだ歴史の浅い業界で、確かに数年前までちょっとしたテクニックで順位を上げることもできましたし、テクニックで集客もできました。

しかし、2012年7月にGoogle先生がちょっと本気を出しただけで、それらのサイトは見事なまでに吹っ飛びました。

各業種の有名サイト、有力サイトも吹っ飛びました。

「Googleはテクニックを知ってる人のホームページを上位に出すためにあるのではなくて、検索するユーザーにとってより良いホームページを表示しますよ」というとてもまっとうな変化があっただけです。

お金をかけたくないのはわかる。お金をかけないでもできることはたくさんありますし、お金をかけないでも検索エンジンで順位をとることだってできます。
でもそしたら、自分たちが頑張ることだって少しは必要です。

金はかけない。一切なにもしない。全部君たちでやってくれ。テクニックがあるだろう。そして、そのうえで最大限の効果をあげ大きな収益を待ってるぜ!ということです。

ウェブ、ホームページは魔法のツールではありません。 ひと昔は魔法のツールのような時もありましたし、たまたまうまいことはまって大した努力もなく結果が出せた時もありました。そういう時代があったからこそ、今でもそういった魔法の集客をしたいと考えられる方が多く、また、そういった方の多くが集客できていないのが現状です。

お金をかけないのなら、こういう事をこういう風にやるといいですよ! こういう事をこうするとこういう効果がありますよ。 などなど数時間説明しましたがまとまらず、2週間後にコンペだからよろしく。といった形でその日は終わりました。

私は思いました。「この案件でクライアントの望む結果を出すことは難しい」と。むしろこの案件をどこの制作会社が結果を出せるのか見てみたい。

そしてスタッフに指示したのは、「この案件は受注しなくても良い。ただ、ウェブでの集客は今は、お客様が思ってるほど簡単ではないことはわかってもらおう」

お客様の言っていた「このキーワードで順位が取れれば絶対集客できる」というキーワードの月間検索ボリューム数などのデータをもとに、もし順位がとれたとして、この検索数でそのような効果があげられるでしょうか? といった具合です。

ウェブというマーケットのことや検索エンジン上をマーケットとした際の考え方や戦略の立て方など、コンペの時間を使って「ウェブでの集客って意外にみんな頑張ってやってて、それでやっと効果があがってるんですよ」ということを説明してきました。

たくさんの社長さんの前でスライドまで使って。

もちろんこのホームページ制作案件はとれるわけはありません。
効果が出せるとは思えないものだったので、逆に受けるわけにもいきませんのでこれで良かったです。

最初に言いましたように、この会社はいくつもの会社が集まって一つの会社を作っています。
なので、みなさんそれぞれに会社を持っているわけです。

この集合体の会社の前に、自社がまず大事でしょうし、その自社でのウェブでの集客を考えた際に、今回弊社のお伝えした内容を思い出し、「しっかりやってみるか」と思ってもらえればいうことありません。

コンペの帰り際に一人の社長さんに呼び止められました。

「私たちの計画があそこまでデータを使って否定されるとは思わなかった。そしてショックだった。」
「ウチの会社のウェブのプロモーションをお願いしたいから、近いうちに打ち合わせにきてくれないか」

喜んでやらせていただきます。